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乙女ゲームのことやら色々よろずに日々思いついたことなどをつらつら書いております。ノーマルも勿論好きですが、腐ってるのも好きなので、苦手な人は注意。
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2024/11/23 (Sat)                  [PR]
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2007/06/02 (Sat)                  十六夜の月の日に 第11話
 奥州と鎌倉の前面戦争まで、おそらく残りわずかだろう。そんなことを思いながら、将臣は過ごしていた。
 ヒノエはもう船を出すらしい。こうしてこの地にいられるのも時間の問題だ。でも、どうしても踏ん切りがつかない。

(嫌っているなら、まだ諦めがついたのにな・・・)

 そんなことを思いながら、目を閉じた。

 満月の夜に・・・。


「将臣くん・・・」
「・・・望美」
「九郎さん・・・どうしてる?」
「・・・死ぬ気だよ、あいつ。誰も巻き込みたくないんだと・・・」
「・・・あのね、私、少し前まで時空移動が出来たんだよ」
「時空移動?」
「うん・・・最後に使ったのは、弁慶さんを助けに行ったの・・・もう一度会いたくて、呼んでいるような気がして・・・」
「・・・」
「それでね、弁慶さん、怪我しててね、助けなきゃと思ったの。そしたら、弁慶さんと一緒に現代に戻ってて・・・逆鱗が壊れてた。きっと力を使いすぎたんだと思う・・・」
「弁慶は生きているのか?」
「うん。今、少しずつ回復していってる」

 九郎にこのことを伝えなくてはと、将臣は思った。これはどうしても伝えなくちゃいけない。

「お願い、将臣くん。九郎さんを救って。弁慶さん、すごく心配してる・・・それだけが気がかりだって」
「・・・」
「私も後悔してるの。九郎さんも助けなきゃいけなかったのに・・・私が撒いた種でもあるのに・・・て」
「望美・・・」
「私はもうそっちに行けない。だから将臣くん、お願い・・・九郎さんを助けて・・・」

 将臣は思った。別に九郎に拒絶されたからってなんだ、無理矢理にでも連れていけばいいんだ。九郎を救うというのが、自分の願いなのだから、恨まれようと構わない。

「OK。その約束、必ず守るぜ」
「ありがとう・・・将臣くん・・・」

 九郎の命がかかっているのだ。躊躇うことなんてない。
 意地でも、守ってみせる・・・。



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