乙女ゲームのことやら色々よろずに日々思いついたことなどをつらつら書いております。ノーマルも勿論好きですが、腐ってるのも好きなので、苦手な人は注意。
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「瞬兄、瞬兄!」
「どうしたんですか?ゆき」
「今日ハロウィンなんだって」
「お菓子は持っていませんよ」
「……うん、分かってるよ」
あからさまにシュンとするゆきを見て、瞬もゆきの願いを叶えてやりたくなる。叶えようと思えば、叶えられない願いではない。
「ゆきはハロウィンがしたいんですか?」
アーネストが声をかける。
「アーネスト。うん、去年は瞬兄と都と祟くんとやってたし、今年も出来たら嬉しいなって……」
「なるほど。皆さんでやれば楽しそうですね」
「……」
嫌な相手に見つかったと瞬は思う。アーネストならば周りを確実に説得してくるだろう。規模が大きくなるのは、瞬が望むところではないが、そう言ったところで、瞬がアーネストに対して口で勝つのは無理だろうと、敢えて何も言わずにいた。
「ジャック・オー・ランタンも出来たら良かったんだけど……」
「……カボチャがありませんよ、ゆき」
何気なくゆきが出したジャック・オー・ランタンの話であるが、本来作るとなれば、面倒なことこの上ない。だが、ゆきに甘い瞬はそれを作っていたというのだから、一般的には驚きの話である。
だが、ここでは一般は通用しない。何故なら、アーネストの出身はイギリスであり、出身の地域にもよるがゆき達が住んでいた場所よりも生活の一部にハロウィンがある筈だ。勿論、ジャック・オー・ランタンもアーネストが作っていたわけではないだろうが、手作りは当たり前だっただろう。
「ゆきの世界ではカボチャで作るんですね」
「……?違うの?」
「イギリスではカブを使っていました。カボチャは確か……アメリカではそうだったと思いますよ」
「私達の世界でもそうなのかな?」
「……日本に伝わるものはアメリカの大衆文化が多いですから。そうなのかもしれません」
「そっか……でも、カボチャもカブもないから、ジャック・オー・ランタンは無理かなぁ」
「そうですね……」
ゆきとアーネストが瞬を見る。瞬は溜め息を吐き、頭を抱えた。
「……カボチャがあれば作れますが」
「龍馬さんか小松さんに聞いてみたら伝があるかもしれません。その間にゆきはチナミくんや総司くんに声をかけてきて下さい。子ども役はゆきとチナミくんと総司くんにやってもらいましょう」
チナミが聞いたら怒りそうな話である。
「うん。でも仮装はどうしようか?」
「それは尚更用意出来ませんよ、ゆき」
「悪魔や魔女の仮装ですよね?…………高杉さんの格好でもしたらどうですか?」
アーネストの晋作への第一印象は悪魔。そしてそれを知る者はここにはいないが、アーネストが言わんとしていることは瞬には伝わり、尚更瞬の頭を痛くした。ゆきには分からないようにしなければ、と過保護なことを考える。
「どうして高杉さん?」
「それは、」
「マントです、ゆき。ハロウィンによく羽織っていたでしょう」
瞬はアーネストの言葉に敢えて被せた。
「そうだね。じゃあ高杉さんに貸してもらいに行かなきゃ」
その言い訳にゆきは何も疑問を抱かなかった。
そして各々準備に取り掛かった。
ハロウィン小説その①。こうしてグダグダやっていきます。あと今後、グダグダ小説はブログの”季節・企画”のカテゴリーに更新していきます。
「どうしたんですか?ゆき」
「今日ハロウィンなんだって」
「お菓子は持っていませんよ」
「……うん、分かってるよ」
あからさまにシュンとするゆきを見て、瞬もゆきの願いを叶えてやりたくなる。叶えようと思えば、叶えられない願いではない。
「ゆきはハロウィンがしたいんですか?」
アーネストが声をかける。
「アーネスト。うん、去年は瞬兄と都と祟くんとやってたし、今年も出来たら嬉しいなって……」
「なるほど。皆さんでやれば楽しそうですね」
「……」
嫌な相手に見つかったと瞬は思う。アーネストならば周りを確実に説得してくるだろう。規模が大きくなるのは、瞬が望むところではないが、そう言ったところで、瞬がアーネストに対して口で勝つのは無理だろうと、敢えて何も言わずにいた。
「ジャック・オー・ランタンも出来たら良かったんだけど……」
「……カボチャがありませんよ、ゆき」
何気なくゆきが出したジャック・オー・ランタンの話であるが、本来作るとなれば、面倒なことこの上ない。だが、ゆきに甘い瞬はそれを作っていたというのだから、一般的には驚きの話である。
だが、ここでは一般は通用しない。何故なら、アーネストの出身はイギリスであり、出身の地域にもよるがゆき達が住んでいた場所よりも生活の一部にハロウィンがある筈だ。勿論、ジャック・オー・ランタンもアーネストが作っていたわけではないだろうが、手作りは当たり前だっただろう。
「ゆきの世界ではカボチャで作るんですね」
「……?違うの?」
「イギリスではカブを使っていました。カボチャは確か……アメリカではそうだったと思いますよ」
「私達の世界でもそうなのかな?」
「……日本に伝わるものはアメリカの大衆文化が多いですから。そうなのかもしれません」
「そっか……でも、カボチャもカブもないから、ジャック・オー・ランタンは無理かなぁ」
「そうですね……」
ゆきとアーネストが瞬を見る。瞬は溜め息を吐き、頭を抱えた。
「……カボチャがあれば作れますが」
「龍馬さんか小松さんに聞いてみたら伝があるかもしれません。その間にゆきはチナミくんや総司くんに声をかけてきて下さい。子ども役はゆきとチナミくんと総司くんにやってもらいましょう」
チナミが聞いたら怒りそうな話である。
「うん。でも仮装はどうしようか?」
「それは尚更用意出来ませんよ、ゆき」
「悪魔や魔女の仮装ですよね?…………高杉さんの格好でもしたらどうですか?」
アーネストの晋作への第一印象は悪魔。そしてそれを知る者はここにはいないが、アーネストが言わんとしていることは瞬には伝わり、尚更瞬の頭を痛くした。ゆきには分からないようにしなければ、と過保護なことを考える。
「どうして高杉さん?」
「それは、」
「マントです、ゆき。ハロウィンによく羽織っていたでしょう」
瞬はアーネストの言葉に敢えて被せた。
「そうだね。じゃあ高杉さんに貸してもらいに行かなきゃ」
その言い訳にゆきは何も疑問を抱かなかった。
そして各々準備に取り掛かった。
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